◆この記事の内容でわかる事
- パラグラフリーディングの基礎をしっかり理解できて、リーディング力と英語偏差値を圧倒的に上げる方法がわかる。
◆この記事の執筆者
当記事執筆のTylerはマーケティング経験が20年超のベテラン(大半が米国)。
米国にてMBA、その後Northwestern大学にてマーケティングの過程を修了
している。
英語についても500点台から940点までスコアを伸ばし、大学受験英語でも
偏差値45から73まで伸ばすという自らの体験から皆さんの英語学習を応援
する 記事を掲載しています。自他共に認める英語教材マニア
今回は一生使えるパラグラフリーディングを覚えて大学入試における偏差値、総合的な英語のリーディング力を上げます。
パラグラフリーディングの効果
今回はパラグラフリーディングの方法について解説して行きたいと思います。
このパラグラフリーディングは私が大学受験時代にトライした文章全体と段落の主旨の繋がりを理解しながら読み進めるリーディング理論です。
大学受験時代、私は英語の偏差値を上げる事に非常に苦労していました。
単語や構文を暗記するなど所謂、学校や予備校などで言われているような方法を試したものの、センスの無さも手伝ってかなかなか偏差値を上げていく事が出来ませんでした。
正直言うとかなり酷い状態だったと思います。
一通り単語も構文も覚えても偏差値45程度だったと記憶しています。
最終的に藁にもすがる思いでパラグラフリーディングにトライしたのでした。
当時私がトライしたのはOSP Advanced Radingという通信講座のリーディング教材で英語の大学受験界隈では有名だった中澤一先生が行っていた団体の教材でした。
当時、何が原因で得点が取れていないかというと、入試の英語試験のメインの部分になる英語長文問題でした。そこでOSPの教材がどれだけよいかもよく知らずに取り合えず初めてみたのでした。
初めてみたところ、教材自体はそれほど長くなく、毎日ちゃんと行えば2週間ぐらいで一通り出来るぐらいの分量でした。
しかしながら、その内容は当時の私には目からウロコ、目の前が急に雲がなくなって晴れ渡るかのようでした。
今回はその方法論と共に私の考察や経験も加味して解説したいと思います。
現在、OSPメソッドの通信講座は無いようですが、メルカリやヤフオクでは今でもたくさん出品があるようです。
値段は5000円から8000円ぐらいで取引されているようですが、英語の単語や構文などはやったけれどもなかなか偏差値が伸びないという受験生は是非試してみて下さい。
私はパラグラフリーディングを勉強し、4ヵ月で英語の偏差値が45近辺から73まで上がりました。
その時は問題が若干簡単と思える代ゼミの私大模試でしたが、その後何度も受けた模試ですがその後偏差値が65を下回る事は一度たりともありませんでした。
ほとんどの場合は模試のスコアが帰ってくると英語については偏差値のグラフが70のラインを突き抜けて行ってしまっている状態で、友人たちが一同に目を丸くして驚いていたのを覚えています。
私個人はその後、英語がどんどん楽しくなってしまい、受験開始時には思ってもいませんでしたが、さらに英語の環境下で勉強してみたいという欲が出てきてしまい結局はアメリカの州立大に入学しました。
後にも先にもこの時のような覚醒経験は初めてでたったの4ヵ月で人生が大きく変わったと言える経験でした。
そして驚く事にこの時に得たパラグラフリーディング理論は今でも日常で本を読む時や新聞を読む時に大いに役立っているのです。
つまり、このパラグラフリーディングメソッドはちょっとしたテクニックを学ぶものではなくて、英語圏の人達がどのように文章を組み立てるのかというライティングの根本理論を理解するという事に他ならないのです。
もしそこまであがるのであれば8,000円程度は安いものではないでしょうか?しかもこのOSPのパラグラフリーディングについては時代が変わっても全く色褪せないリーディング理論ですので10年以上前の物でも全く問題ありません。教材はオークション等の市場に出ている間に必ず購入したほうが良いです。
また中澤一先生の書籍でも勉強出来ますので、後ほど纏めて勉強出来る教材を紹介します。
パラグラフリーディング基礎講義
ステップ1:文章全体の流れを理解する
まず一番大事なのは文章全体の流れを把握するという事です。
これは一つ一つのセンテンスを理解するという事とは少し違います。(もちろん1つ1つのセンテンスを理解する事も重要ですよ。)
たまにカジュアルなエッセイのような文章が出題される事もありますが、ほとんどの場合は論文が出題されると思います。
英語の論文というものは非常に規則正しい展開で書かれています。
つまり、起承転結がはっきりしているという事です。
よくある例はこうです。
文章全体の流れ
第1パラグラフ:導入及び文章全体の大きな流れの提示
第2パラグラフ:大きな流れをサポートする事例
第3パラグラフ:大きな流れをサポートする事例2
第4パラグラフ:逆説の挿入
第5パラグラフ:結論
というような流れが多いのです、もちろん大きな流れをサポートする事例が1つだけの場合や逆説が挿入されない場合もあります。
ほとんどの場合が第1パラグラフの導入部で著者の意見が示され、それが文章全体のトーンですので、そこを感じ取らなくてはいけません。
例えば第1パラグラフでAという論理に対して著者も同意しているような形の場合、第2パラグラフ以降の文章でそれを覆すような内容になる事は少なく、導入の段落で示された著者の意見を第2パラグラフ以降で実際の例などを元にサポート又は解説していっている場合が多いのです。
ですので大事なのは導入段落で著者の意見を捉える事。
そして第2段落以降を読んでいる時もこれは著者の主論をサポートしている事例なんだな、という形で常に著者の意見を念頭に入れておく事です。
そして逆説の段落ではこれは著者の意見とは逆説を説明しているんだな、どういう展開で結論に達するのだろうと常に文章全体の主論や軸を意識紙ながら読むという事が大事です。
これには実際に練習が大事ですので、その辺りは#4で解説します。
ステップ2:各パラグラフの流れを理解する
文章全体の大きな流れを把握しながらも、各パラグラフ内の流れも理解しなければいけません。
通常、各パラグラフの最初の2-3センテンスでそのパラグラフで展開される主旨が示されると同時にポジティブかネガティブな展開になるのかの予測を付けます。
最初の2-3センテンスで主旨的な話しではなく、事例を元にした話しで始まった場合にはその後の逆説の接続詞、but, however, whereas, although, though, in spite of, on the other handなど
の後のセンテンスで著者の論旨を述べるケースが多いです。
これに関してはいくつか事例を元に解説した方が吸収が早いかと思いますので、実際の難関校の入試問題を元に解説したいと思います。
また注意する接続詞のまとめのような物も作成したいと思います。
ステップ3:問題の解き方・勉強方法
さて、これらパラグラフリーディングについてはその論理をある程度仕入れた後で自分で練習していかなければなりません。
やる分量は個人個人で得意な科目や苦手な科目とのバランスがありますので示しませんが、長文問題を制限時間を決めてスタートします。
まず問題から見ます。
各問題をサラッとでも見ると各問題でキーワードになっているようなものがわかると思います。
そのキーワードに丸で囲んだりして、意識しておきます。
その後、長文を読み始めるのですが、長文を読む時に最後まで読んだらもう最初の方を忘れてしまっているという事で読み返してしまう事があると思います。
ですので私は各段落パラグラフリーディングをしたら、左脇にそのパラグラフの主旨と非常に簡単な要約を走り書きします。
これでどの段落どんな事を言っていたか問題を解いている時に戻る場合でも早く処理出来ます。
全てのパラグラフでこの作業をして、文章全体と各パラグラフの文章全体の中での役割を理解し終わって解答に移ります。
解答では最初に印を付けたキーワードを元に長文内のそのキーワードや問題のポイントになっている部分に戻るわけですが、先ほどの脇に書いたメモを辿ればかなり早くポイントに辿り着けるはずです。
また解答になる部分を探し出すリーズニング作業が重要ですが、それと同時に文章全体の論旨から外れるような答えの選択肢は外せます。
ですので解答をする時にまずは消去法で明らかに全体の主旨からズレていたり、逆の事を言っている答えの選択肢を外します。
それでも複数の選択肢で迷う場合がかなりあると思いますので、その時は問題の中のキーワードからそれからリーズニングで答えになる部分を探す作業になります。
探す作業も大変だと思われるかもしれませんが、もしここまでパラグラフリーディングや英語論文の構造を理解してくれた方はお分かりかと思いますが、各パラグラフに主旨があり、論旨がありますので突然そのキーワードが論じられているパラグラフ以外に答えの部分が飛んで行ってしまう事はまずないのでそのキーワードが論じられているパラグラフを丹念に読みます。
しかし、先ほど読む際のコツで述べましたが、逆説の接続詞後にそのパラグラフの主旨が述べられる事が多いので、ここら辺を常に意識して練習を重ねていく事で必ず英語長文の得点力は上がります。
私はこのやり方で数か月徹底的に練習を行い、英語長文に関しては滅多に間違えなくなりました。
というのも消去法+リーズニングで答えを出す方法を徹底すると、正答の確率がかなり高まり、かつリーズニングを行うと納得出来るまで適当に答えを選ばなくなりますので、必然的に正答率が急激に上がります。
ステップ4:英語の偏差値75突破の為に、テスト本番でどうすればよいか
一番はトライしてきたパラグラフリーディングの練習に自信を持つ事です。
そして受験する模試などでいくつの長文問題が出されてというのはある程度察しがついているかと思いますのである程度何分以内に解くべきと目安を付けておいて配点の多い長文問題から解き始める事をお勧めします。
なぜならば時間が足りなくなった状態で長文問題を始めれば焦って十分文章の論旨が理解出来ずに答えも適当になってしまい配点が多いので相対的にクオリティの低い解答になってしまいます。
でのすので十分時間がある状態で配点の多い長文問題を終了させて残りの文法問題などを解きます。
テスト本番でもちょこっとしたメモでも良いので練習時にもしたようなそのパラグラフの主旨を左脇にメモしておきます。
これは自宅で練習している時よりも本番での方が威力を発揮します。
本番は緊張してナーバスになっている関係から、自宅で問題を解いている時よりも何度も文章に戻ってしまったりしがちになりますので、パラグラフのメモは必ず本番のテストでも習慣付けると良いと思います。
そして確実に言える事は今回のやり方で繰り返し練習すれば偏差値75は決して夢ではありません。実際にこの方法で私は何度もそういった偏差値を記録していました。
問題集ですが、先ほども申しましたが残念ながら現在は通信講座はないようですのでメルカリやヤフオク等でOSP Advanced Readingで検索し、もし見つかれば是非購入される事をお勧めします。
また下記の書籍でも概要は学ぶ事が可能ですので、上記の教材と共にトライして下さい。こちらも今は中古でしか購入できないようです。
お勧め書籍 中澤の難関大攻略徹底英語長文読解講義 桐原書店
まとめ
ご紹介したステップの中の方法はどれも大事なのですが、その中でも特に重要となるのは以下の点を徹底する事にあります。
まとめ
- 文章全体の流れを理解する
- 各パラグラフ内の流れを理解し、文章全体の中での役割を理解する
- 問題演習の際になどに、各パラグラフの簡単な要約を段落の左脇に記載する
次回以降は実際の入試問題からパラグラフリーディングを用いて文章を読んで行ってみましょう。